追手門学院高校・表現コミュニケーションコース活動ブログ

大阪府茨木市にある追手門学院高校・表現コミュニケーションコースの活動ブログです。普通課のカリキュラムに週8時間、演劇とダンスの表現教育を行っています。日々の活動の様子をお伝えします!

表コミ10周年記念 ヒョーコミプレゼンツ!始動!

表コミ10周年記念★ヒョーコミプレゼンツ!

みなさん、こんにちは!

追手門学院高校表現コミュニケーションコースは2014年4月に創設され、今年で10年目を迎えます。この節目となる2024年3月、8期生の卒業とともに表コミの歴史は幕を閉じます。

 

ここで積み上げてきた教育の成果を形として残したい、なかったことにはしたくないという思いから過去の活動や教育理念、卒業生のインタビューなどを集めて未来の教育に向けた資料となるよう現在「表コミ10年誌」を作成中です。表コミの教育は、私たち教員だけではなく表コミの生徒、そして外部のアーティスト、講師の方々と共に創り上げてきました。今回は、内側にいる教員の視点から捉えた表コミだけでなく、その活動を客観的に見てきた人にとってはどのように映っていたのだろうか?という視点も含め、表コミに関わった人たちの言葉から、追手門学院高校における表現コミュニケーションコースの表現教育について立ち上がらせていきたいと思います!
 
そこで、一足先に卒業生や教員、アーティストの方々のお言葉を皆様にもお届けします!インタビューを通して、私たちも気付かされることが多く、これまでの歩みを振り返るとともにこの火をたやしてはならないという思いになりました。
 
10年間、演劇やダンスの表現活動を通じたコミュニケーション教育を実践してきました。そこで多くの生徒と出会い、人が成長する姿、人と人とがつながり合う姿を目撃してきました。恵まれた環境があったからこそ実現できた部分もありますが、子どもの存在を尊重し、自由に表現できる場が学校には必要なのだと感じています。
 
これからお届けする一人一人の言葉の中に、教育とは何か?を考えていくためのヒントがあるように思います。ぜひお楽しみくださいませ!
 
3月16日(土)、17日(日)には最後の公演を企画中なので、ぜひ、そちらにもお越しくださいませ。※詳細は近日公開!
 
 
 
表現コミュニケーションコース 福岡小百合
 
 

 
 

8期生卒業公演 終演しました!!

6月15日(木)〜18日(日)に表現コミュニケーションコース8期生卒業公演を行いました!!



この公演は社会で活躍されているアーティストの方をお招きし、表現コミュニケーションコースの生徒と一緒に作品を創り上演します

 

ダンスでは柿崎麻莉子さん、演劇では三浦直之さんにきていただきました!

 

また7月7日(金)〜7月17日(月)の期間にオンライン配信を行い、より多くの方に作品を見ていただける機会になりました。

 

この公演で作品を発表をした生徒の声です!

 

【ダンスチーム】

卒業公演にご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました🙇‍♀️
 
私たちはこの3年間、自分たちで踊りや即興劇を作る経験を重ねてきました。そこで踊りを作ることの難しさを実感し、柿崎さんから産まれてくる振り付けに対してリスペクトが高まり、なにひとつ零さず届けようという意識が生まれました。
 
しかし考えてみれば、1年生の頃の私たちなら、アーティストさんが提案してくださったものをただ鵜呑みにし、ただ踊るということしかできず、ともに作品を作り上げることはきっと出来ませんでした。2年生の時のコミュニティアート実習などで、アーティストの方に授業をして頂いた際に、講師の方だからと身構えすぎず、能動的に挑戦してみるという経験をしました。その経験のおかげで、今回も、講師の方だからといって身構えすぎず、能動的に挑戦してみるという経験ができました。
 
この卒業公演の稽古が始まった頃の私たちは、好きなものを好きだと認めることも、自信を持って好きだと言うことも難しく思っていました。
そんな私たちに
「今好きなもの、没頭できることがあるのなら、きっとそれが未来に繋がる」
「その時の自分の体の状態を楽しむことを大切にしてみて」
などと柿崎さんは伝えてくださりました。
今までの私たちは、技がきまっていたり、全員の動きがシンクロしているようなダンスがかっこいいと思っていました。しかし、技や型、カウントを覚えた上で、目線の先や伸ばした腕の先に何があるのかなど、踊る際に自分でイメージを持って踊ることが大切であるということを2年間の授業の中で学んできましたが、頭ではそのことを理解していても、踊る時、実際に意識したり、イメージを持つことを楽しんだりと、体の感覚として理解することは完全にはできていませんでした。
 
今回の本番で、今の自分の体でしかできないダンスを楽しみ、今目の前にある踊りに夢中になることの楽しさを知ることができました。
 
頭の中だけでの理解でとどまっていたものを自分の体で実際に体験してみることで、自分の中での理解度も解像度もあがるため、まずは挑戦してみるということの大切さも改めて実感することができました。
 
沢山の方々にこの卒業公演を支えていただき、自分たちの表現を思いっきり楽しめたことを本当に幸せに思います😭💗
本当にありがとうございました!🙇‍♀️
 

この経験と感謝の気持ちを忘れず、これからも沢山のことを学んでいきたいです!🔥

 

 

【演技チーム】

卒業公演にご来場頂いたみなさま、本当にありがとうございました🙇‍♀️
 
卒業公演で三浦さんの稽古を受けたり、みんなとクリエーションを重ねていくことで、
私たちは自分や他者の過去や未来について考えるようになりました。
過去や未来を想像する事で今この瞬間にも過去が更新され、次々と未来につながっていっていることに気づかされました。
これらの実感から、仲間と共に過ごせている経験はもちろん、何気ない一瞬がとても尊いものであり、大切なものであると感じました。
 
演技チームは、三浦さんにいただいた役を演じていく中で、その人物の背景を考え、自分との共通点を見つけたり、自分が普段使っている言葉でせりふを話してみたりと、役と自分を擦り合わせる作業を丁寧に行ってきました。そうすることで、舞台では役を演じるのではなく、私達の想いと願いを素直にのせることができました。
 

この作品を貫く願いである、「終わらせないまま始まり続ける」ということをしっかりと私達の中に刻み、これからの活動へ活かしていけるよう、頑張りたいと思います!❤️‍🔥

 

 

たくさんの方に関わって実施できた公演です。

本当にありがとうございました!!!

 

7期生卒業公演 無事終演しました。

 
ダンス作品「堆積-Accumulations」 講師:鈴木ユキオ
演劇作品「発掘!きせきのいせき」 講師:野上絹代
6月17日から19日に開催された、表現コミュニケーションコース7期生卒業公演、無事4公演を終演することができました。
のべ500名を超えるお客様にご来場いただくことができました✨
チェルノブイリの祈り」という本のテキストをもとにした作品で、自分たちとは違う文脈の身体に真摯に向き合い続けたダンスチーム。
自分たちのやりたいことを詰め込んだ作品で、思いっきり発散、観客を巻き込むことに挑戦した演技チーム。
講師お二人のご指導によって、自分が知らない自分の可能性に出会い続ける創作期間となりました。
こうして公演活動ができたのも、日頃から応援してくださっているみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました!
 

 
 

8期 自画像公演終演しました!

8期生「自画像」公演、無事終演いたしました。
 
本番に体調不良で出席できなかった生徒の作品発表もクラスでおこない、無事29人全員の作品を発表することができました。
 
自分と向き合ったこの時間を大切に、
これからも自分自身と向き合い続けていきましょう!
こうして、表コミの公演の歴史がひとつずつ終わってしまうのは寂しいですが、大切に紡いでいきます。

 

8期 自画像公演終演しました!

8期生「自画像」公演、無事終演いたしました。
 
本番に体調不良で出席できなかった生徒の作品発表もクラスでおこない、無事29人全員の作品を発表することができました。
 
自分と向き合ったこの時間を大切に、
これからも自分自身と向き合い続けていきましょう!
こうして、表コミの公演の歴史がひとつずつ終わってしまうのは寂しいですが、大切に紡いでいきます。

 

7期生ダンス公演 無事終演しました!

7期生ダンス公演「Hi BeAt 〜なぁなぁ、ちょっとココ覗いていかへん?〜」
12月17日・18日の2回公演を無事終演することができました。
 
お忙しい中、ご来場いただいたみなさま、応援してくださったみなさま、誠にありがとうございました!
 
 
----生徒より----
私達は、自分の意思を相手に伝えるのが苦手で、ダンス公演が始まる約2ヶ月前までは、友達と大きくぶつかり合いもした事がなく、クラスメイトとも表面上で付き合っていました。
この約2ヶ月間で今までの自分達から変わりたいと思い、納得するまで友達と話し合いをしたり、大きくぶつかり合いをしたりして過ごしてきました。
そしてどんな風に舞台に立つのか、どんな想いで踊るのか、自分と向き合い、自分の身体の限界を超え、試行錯誤を重ねました。
初日の公演では伝えたいことを身体で表現する難しさを実感し、悔しさの残る発表でした。表情や身体の使い方をさらに深め、2日目にどのように繋げていくか一人一人考えました。
2日目は、1日目の反省を生かし、その場の空間を感じながら思い思いに踊ることができ、自分の表現を堂々と観客の皆様に伝えられたと思います。
先生に怒られないと意識して行動することのできない私たちはもう終わりです。これからは怒られて気づくのではなく自分から気づいていけるように変わっていきます。表現をしている時だけではなく、普段の生活も意識を巡らせ、沢山の素晴らしい機会を逸しないで、自分達の恵まれた環境・出会いに感謝し続けることを辞めません。
私たちは今回、初めて7期生27人全員で公演することができました。しかし、これは最初で最後の機会になります。
友達といる時、家族といる時、先生といる時、ダンスをしてる時、ふざけ合っている時、喧嘩をした時、無意識に当然に訪れると思っていた日々も全てあっという間に過ぎ去っていきました。後悔をしても戻ることはできません。一分一秒も無駄にしてはいけないと感じました。時間は限られています。
これからは今の自分にできることを考え行動していきます。もっともっと前に進んでいけるよう表コミ7期生27人は今を全力で生きます。
支えてくださった方々本当に有難うございました!!
これからも、表現コミュニケーションコースの応援よろしくお願いします!!
本当にありがとうございました!

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芸術による社会包摂リサーチ

3年生は「芸術による社会包摂」をテーマにしたプログラムを行っています。

卒業公演までで培ってきた表現の力を、どう社会につなげていくことができるのか。自分が社会で果たすことができる役割とは何なのか。

今までいた世界から一歩外に出て、より広い「社会」から自分自身を捉えなおす取り組みです。

 

先日は、西成地区で「ココルーム」というゲストハウス兼表現の場を運営されている詩人の上田假奈代さん、そして西成のおじさん4名をお迎えして、特別ワークショップを実施していただきました。

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このワークショップでは、キーワードから連想した思い出やエピソードをお互いにシェアし、そこから詩を創作していきました。

 

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話を聞く耳があることで、はじめて聞かれる声がある。

ひとりひとりの中に眠っていた、ちいさなエピソードが丁寧に掘り起こされていきます。

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アートという装置を使うことで、偏見や固定概念に支配されない、「つながり」が生まれる瞬間を目にすることができました。

 

---生徒の感想より---

自分が描いた絵に他者の言葉がのることによってなんとなく人生の交わりのようなものを感じました。自分が見た景色と体験したことに他者が見た景色と体験しことから出る言葉が乗ることによって自分のストーリーがまた違ったものに見えてすごく面白かったです。このWSを通して他者と自分の人生は違うけど、こうやって交わることができて、そこに嬉しさや幸せを感じられるのかなと思いました。

 

私がペアを組んだおじさんは、高校に入る年齢で就職していらっしゃった。自分の字が下手と言っていたけれど、とても素敵な詩を作ってくださったし、とても素敵な字だと思った。

 

詩はうまく書くのが目的じゃなくて、人とのかかわり、交わりを言葉にして残して、誰かに受け取ってもらうために書くものなのかなと思った。人とかかわることの大切さ、人とのつながりを感じられるような経験を一人でも多くの人と共有したいなと思った。